労務管理用語集:ま行
ま行
マズローの欲求5段階説
マズローは人間の欲求は並列的に並んでいるのではなくて、その内容次元により段階をなしているという欲求5段階説を唱えた。 それは、 (1)生理的欲求(衣食住の欲求) (2)安全の欲求(身体、生活の安全の欲求) (3)社会的欲求(所属と愛の欲求) (4)自我の欲求(他人に認められ、尊敬されたいという欲求) (5)自己実現の欲求(自己の潜在能力を発揮したいという欲求) である。 これらの欲求は、低次の欲求が満たされると、次の段階へ進むとするものである。 これらの欲求は概ね順を追って、かつ重なり合いながら現れ、ひとつが完全に満たされればその欲求は弱まって次の段階の欲求が強くなり、自己実現はもっとも高い欲求として無限に続くというものである。 その欲求を満たすことを目的として「やる気」が生まれるとした。
マネジリアル・グリッド
アメリカのR.ブレーク、J.S.ムートンによって開発されたもので、管理者のスタイルを評価することを目的とした手法。 グリッドとは格子のことで、格子は横軸に業績に対する関心、縦軸に人間に対する関心をとり、それぞれ9つの目盛りをつけ関心の度合いを示すもの。
名目賃金
貨幣価値、すなわち市中に流通している通貨の単位で表わした賃金のことである。
目標管理
従業員が、仕事の達成目標を設定し、その達成のための実施計画や役割分担、進行状況の統制、成果の評価などの管理プロセスを自主的に行うことにより、参加意識、意欲の向上が生まれ、従業員の積極化、組織を活性化をさせようとするものである。 ドラッカーがその著書である「現代の経営」の中で提唱した「Management By Objection through Selfcontrol」の頭文字を取って「MBO」あるいは「目標による管理」と呼ばれることもある。
モデル賃金
学歴別初任給を出発点とした、5年刻みの勤続年数別、職員・作業員別、男女別平均額のこと。 代表的なものとしては、中央労働委員会作成のものがあり、大企業ではこれを参考にするとことが多い。
モラール(morale)
「士気」「やる気」などと訳される。 集団のメンバーが協働を通じて人間的満足を得ることにより、その集団に帰属することを誇りに思って団結し、共同して目標達成に努力しようとする心理的態度を意味する。
モラールサーベイ(従業員意識調査)
企業に対して、従業員の意識や態度を調査することをいう。具体的には、賃金、労働時間、福利厚生、昇進、昇格、管理職や職場の人間関係などについて、従来の満足度や勤労意欲、企業への帰属意識を調査することである。 これは、従業員とのコミュニケーションを図るなど調査を行うこと自体に多くの効能を有するが、調査結果は、モラールを向上させるための重要な資料となる。